|
カリフォルニア・レーズン協会(駐日事務所:東京都千代田区、代表:ラリー D. ブラッグ)では、昨年に引き続き池田糖化工業株式会社の協力を得て、「カリフォルニア・レーズン
乳製品開発テクニカルセミナー」を大阪で4月9日(火)、東京で4月11日(木)に開催、大阪会場では50名、東京会場では70名が受講し、盛況裡に終了しました。
このセミナーは、乳製品という、新しい分野に向けたカリフォルニア・レーズンの需要拡大を目的に、昨年より開催しているもので、参加者は、乳業メーカー及び食品関連メーカーの製品開発部・製造部・企画部をはじめ、ホテルの調理部、ベーカリーメーカー、料理教室主宰者など多岐に渡り、カリフォルニア・レーズンを使った乳製品開発への関心の高さを伺わせました。
ラリー D. ブラッグ駐日代表は、挨拶で、「今年も昨年に引き続き、池田糖化工業株式会社の協力を得て開催することができた。昨年の第1回セミナーで紹介した製品の中には、既に商品化されているものもあり、今回も、さらに独創的な製品が誕生することを期待している。さまざまな問題を抱え、非常に厳しい状況にある食品業界だが、カリフォルニア・レーズンは、常に『安全な天然素材』として安定した供給を行っている。食品の安全性が求められる今こそ、乳製品と相性のよいカリフォルニア・レーズンを使った、新製品の登場を期待している」と、受講者を激励しました。
セミナーでは、カリフォルニア・レーズンのPRビデオも上映、また、同協会の佐竹副代表は、クイズ形式で、カリフォルニア・レーズンをわかりやすく説明し、その後講演に移りました。
【新潟薬科大学教授 倉田 忠男氏「現代の食環境と栄養」講演要旨】 I. 食環境と健康を支える基盤 〜生活環境と食品の栄養性〜
人間をはじめ、地球上の生物はすべて、衣・食・住に代表される生活環境に適応しつつ生きているが、中でも食環境は、体内環境と体外環境を、物質レベルで直接結び付けているという意味で、健康にとって、特に重要である。健康に必要な物質を含んでいる食品が有する基本的特性には、栄養性、安全性、嗜好性、経済性(供給性・入手性)の4者があるが、中でも栄養性は食品にとって不可欠な特性であり、健康を支える基盤は食品の栄養性にあるといえる。食品の栄養性に関与する成分(化学物質)で特に留意すべきものとしては、微量栄養素であるビタミンとミネラル、さらに、非栄養素である食物繊維、各種生理機能成分などがある。これらは一般に、野菜、果物などに多く含まれており、それらの積極的摂取が望ましい。
II. 現代の食環境と生活習慣病 〜酸化ストレス制御の重要性〜
高齢社会における代表的な生活習慣病(肥満、糖尿病、高血圧など)は、糖質・脂質などの過剰摂取に起因する。また、生活習慣病が引き起こす合併症は特に深刻で、これは、血液中に血糖として存在するグルコースと体たんぱく質との化学的な反応を意味する、メイラード反応が関与し、この反応によって、たんぱく質の正常な機能が失われるのである。一般に、メイラード反応は酸素の存在により、その進行が加速される傾向があるので、抗酸化ビタミン(ビタミンCやビタミンE)をはじめとする各種抗酸化食品成分を利用することが望ましい。
III. カリフォルニア・レーズンについて 〜その栄養学的特性を中心に〜
カリフォルニア・レーズンの栄養学的特性としては、栄養学的に大切な糖質を多く含み、即効性の高いエネルギー源となる点が上げられるが、カリウムなどの各種ミネラルや食物繊維の含量が多いことも注目すべき点である。食物繊維の中には、各種のポリフェノール類が含まれていると考えられ、それらの有する生理学的機能が期待される。レーズンには資質、たんぱく質の含量が低いことから、栄養バランスの上では、各種乳製品と一緒に利用することが非常に望ましい。また、レーズンと、前述の各種抗酸化食品成分を組み合わせた製品も、これからの食品開発のターゲットになってくるであろう。
【池田糖化工業株式会社 東京第三開発室長 平川正志氏
「食品素材から見た市場動向」講演要旨】 乳製品にも様々な種類があるが、製品の種類によって市場動向が大きく異なるため、以下の種類別に分析してみたい。
ヨーグルト市場については、先日、花粉症をテーマにしたTV番組でヨーグルトがクローズアップされ、話題になったが、このような社会現象ともなるブームが1990年以降数回あり、着実な伸びを経験している。特に最近の傾向としては、「味」から「栄養機能性」を重視した製品が販売量を伸ばしている。学術的裏付けのある製品を開発していくことがポイントである。
アイスクリーム市場は、他の乳製品市場に押された形で、販売量は年々やや減少気味である。独創性のある新製品開発、または新ブランドの育成が望まれるところである。
プリン市場は、焼きプリン、カスタードプリンなど、いくつかのカテゴリーがあるが、いずれのカテゴリーの製品もライフサイクルが短く、安定したペースでの市場拡大が困難な現状である。その中で、現在販売量を伸ばしているのが、コンビニエンスストアでの販売を中心とするブリュレタイプの製品である。このブームを生かすことが市場を動かすチャンスではないか。
一方、さまざまな問題を抱え、非常に厳しい状態にある現在の食品業界において、これからの新製品開発のキーワードは、1.美味しさ、2.健康(機能性)、3.安全、4.明確なコンセプト、5.販売チャネルの選択、6.新カテゴリーの開発、7.消費者ニーズ、の7項目である。消費者の多様化したライフスタイルを徹底的に調査・追求し、それらに応じた製品開発を進めていくことが、市場拡大の鍵となっていくであろう。
講演の後、池田糖化工業により開発されたメニューの試食を行いました。参加者は、カリフォルニア・レーズンを使った「カリフォルニア・レーズン &
ホワイトグレープ ヨーグルト」、「カリフォルニア・レーズン クリームチーズ ヨーグルト」、「カリフォルニア・レーズン アイスクリーム」「カリフォルニア・レーズン
レアチーズ ケーキ」、「カリフォルニア・レーズン パンプディング」、「カリフォルニア・レーズン チーズクリーム シュー」、ラム酒漬けレーズンを使った風味豊かな「生チョコ
カリフォルニア・レーズン」、「カリフォルニア・ラムレーズン チョコ饅」、レーズン濃縮果汁を使った「カリフォルニア・レーズン グミ」の9品を試食しながら、製品のポイントの説明を受けました。
受講者からは、「『カリフォルニア・レーズン アイスクリーム』は、レーズンとブラックベリーの相性が良く、程よい酸味があって食べやすい」、「『カリフォルニア・ラムレーズン
チョコ饅』のような新しい感覚の和菓子には関心がある。レーズンと和菓子の組み合わせをもっと追求したい」、といったような、試作品に関する感想が寄せられたほか、「レーズンの栄養価がもっと一般の消費者に伝えられるように、レーズンと他の果物や野菜とを組み合わせた乳製品を開発していくのはどうか」など、レーズンの栄養機能性に焦点を当てた製品を、提案する声も聞かれました。
また、会場では、カリフォルニア・レーズンを使用した製品の展示とともに、受講者のためのサンプル用レーズンペーストやレーズン濃縮果汁も同時に展示しました。カリフォルニア・レーズンの使い方の多様性に関心を持った受講者が、互いに意見交換をしたり、スタッフに質問したりする光景が見られ、また、受講者の多くがサンプルを持ち帰るなど、レーズンを使って積極的に新商品を開発しようという意気込みが伝わってくるセミナーでした。
カリフォルニア・レーズン協会は、さらに今後もこうしたテクニカルセミナーを通して、関係業界の技術者に対し、カリフォルニア・レーズンを使用した新製品開発に役立つ情報や技術を提供していく予定です。各セミナーやコンテストの情報は、協会のホームページ(http://www.raisins-jp.org)でも紹介しています。
|