◆審査員の講評
増田信司氏は、「今日の入賞作品は、仕込み、焼き上げ、その人の技と味などを審査した結果8名となりました。印象では、製作に手間をかけ過ぎて、洋菓子風の作品が多いなど、生産性やコストへの配慮が足りないのではないかと思いました。また、色々な副材料を使いすぎて、レーズンの特長を生かしきれない作品も多く残念でした。そうした厳しい状況の中で8名が入賞されたわけですが、歴代の入賞者には、5年間かけて入賞した人もいるので、今回賞に洩れた方はアイデアや技術を磨いて再びチャレンジしてください。プロとして、日々の努力を積み重ねる人が本当の職人。技術だけでなく、よい伝道師として自分を高め、次の世代を育ててほしい。」と述べ、出場者を激励しました。
飯塚良雄氏は、「生地から見直す時代。色々なものを混ぜすぎて、本来の味がわからなくなってきている。生地の勉強をもっとして、生地からレーズンを生かしてください。パンのコンテストという意味を、もう一度考え直していただき、レーズンをたくさん使った作品を作ってください。」と、コンテストの本来の目的の再認識を促しました。
赤坂みちよ氏は、小金井利嗣氏(クラブハリエ/彦根市)の「NAPA VALLEY」は、小口で食べやすく、味もよく、レーズンやレーズンペーストと、寒天や赤ワインなどの副材料との使い方が、栄養面でもバランスが取れていたことを評価。同氏は、「飽きない味で、手頃で、毎日食べられるレーズンパンを作ってください。レーズンパンがヘルシーなのは、小麦に足りない繊維や、塩分を排出するカリウムなどの様々な微量栄養素が含まれているからです。また、パンにレーズンを使用することで、保存性が高まり、日持ちがします。レーズンにもっとこだわったシンプルなパンを作ってください。」とアピール。
一方、3人の消費者審査員は、「審査は大変だったが、面白かったです。味は色んなバリエーションがあり、楽しめました。明日もレーズンパンを食べます。」、「レーズンパンが大好きで、うれしい時にレーズンパンを食べています。今日は、皆さんのパン作りへの愛情を見ることができて、うれしかったです。これからも、愛情がこもった美味しいパンを作ってください。」、「レシピ通りに作品が作られていくのを見て感心しました。」など、レーズンパンやプロの技術者のパン作りに対する思いを受け止めたコメントでした。
◆入賞者のコメント
カリフォルニア・レーズン大賞を受賞した小畑絵美氏は、「信じられないです。まだ実感はないが、嬉しいの一言です。生地のシンプルさやレーズンの特長を生かした作品作りが評価されたことが嬉しい。アメリカに行くのは初めてですが、カリフォルニアの熱い太陽を浴びて楽しみたいです。」とコメント。また、同じく大賞受賞の渋谷健二氏は、「カリフォルニア・レーズンは、価格的にも手頃で、量も増やせるから使いやすい材料です。6時間の製作時間はギリギリでしたが、しょうがをかくし味として加えるなど、工夫しました。鉄人大賞は、最大にして最後の目標です。」と、緊張の中にも、既に来年のコンテストへの意欲を伺わせていました。
最後に、ブラッグ駐日代表は、「本日は、ありがとうございました。今後もカリフォルニア・レーズンを使ったすばらしい新製品を期待しています。」と挨拶して閉会しました。 |